今回は、このラテン語について解説しましょう。
出典は『新約聖書』の「ヨハネによる福音書」で、原文はギリシア語で書かれています。
Petite et と来ると、ここまではフランス語と同じなのですが、フランス語なら、後にもう一つ女性単数形の形容詞が来て、次に女性単数名詞が来るのが自然ですね。
これはラテン語で、命令文+et+未来形になっています。
中学校の英語で習う、「〜しなさい、そうすれば…でしょう」の意味になります。
petiteはpeto, ere「捜し求める」という動詞の二人称複数への命令形。
accipietisはaccipio,ere「受け取る」の二人称複数主語の未来形です。
共に第三活用の動詞ですね。
「求めなさい、そうすれば、受け取るでしょう」という意味です。
「与えられん」と訳されたりもしますが、受動態ではありません。
因みに、
仏訳 Cherchez et vous trouverez.
英訳 Ask, and it shall be given you. [直訳は、Ask, and you shall receive.]
こう見てみると、「与えられん」という受け身の意味は、英語を和訳したもののようです。