「佛學塾」の名は、日本にルソーの『民約論』を紹介した中江兆民が開いた塾の名からとりました。なので、敢えて旧字を用いました。「佛蘭西」の頭文字であり、「仏教」とは何の関係もございません。
この塾の究極目標として、ルソーをフランス語原文で読むゼミを開くということがあります。『社会契約論』は、日本人の政治・社会意識を変える可能性を秘めた作品です。これを、全部の単語を辞書で調べるつもりで、一緒に味読できるようなレベルの生徒さんを育てたいと思います。
「あてねーうむ」は “athenaeum” というギリシア語由来のラテン語から採ったものです。英語にもなっており、「アテナ神殿」の意味で、「詩人や学者たちが集合して、詩文を評論する場所」でした。
これを、何か実用に供する力がつくという「あて」は「ねー(=ない)」けど、何か漠とした教養を「うむ」塾と掛けてみました。凡そ、人生の質を決定するものは、広い意味での「教養」(必ずしも学識に非ず)であるという信念に基づくものです。
ロゴマークには、知恵の象徴「ミネルヴァのフクロウ」を添えましたが、少人数の地味な塾になることを想定して、この鳥が「閑古鳥」の象徴でもあるという、自嘲的な意味も含まれております。因みに、フクロウは私が最も好きな鳥です。「閑古鳥」はカッコーなのだそうですが、その代役をも担っています。